萩尾みどりさんの「大連慕情」
1977年8月5日、萩尾みどりさんのシングル「大連慕情」が発売されました。
作詞作曲はユーミン、アレンジは松任谷正隆さんです。
当時ユーミンは他のアーティストにも多くの楽曲を提供しており、この曲もその1つです。

萩尾みどりさんとためらい
B面は「ためらい」。
先日ユーミンの「白日夢・DAYDREAM」を描いたときに少し触れました。
萩尾みどりさんは清楚な女子大生タレントとして活躍されていましたが、女優に移行する時期にリリースされました。
とても透明感のある方です。
ジャケットの写真からもわかりますよね。
生まれは1954年1月14日。
ユーミンと5日違いの同い年。
ほんのちょっとだけお姉さんです。
歌手は本格的に行おうとはせず、出した曲はこのシングルだけかもしれません。
特別上手というわけではないですが、やはり透明感のある歌い方で、
ユーミンが萩尾さんのために書いただけあってぴったりはまっています。
ユーミン自身も1981年5月に発売した「水の中のASIAへ」でセルフカバーしています。

アレンジはどちらも松任谷正隆さんですが、萩尾さんのバージョンはもう少し大陸を感じさせるものとなっています。
ユーミンの方は少し時間が経っていることもあり、洗練された音質ですね。
「ためらい」もユーミンがセルフカバーをして「白日夢・DAYDREAM」のB面、そしてその後の「時のないホテル」に収録しています。


この曲もどちらも正隆氏のアレンジですが、萩尾さんの方はA面の雰囲気に近いものとなっています。
「大連慕情」は大好きな曲で、もちろん萩尾さんのシングルも買って何度も聞いていました。
文学的な歌詞
アカシアのかおりが 今も少し漂う
母にあてた手紙 きのうみつけた
黄ばんだびんせんに そそぐ陽射しさえぎり
雀遊ぶ影は 果てない空へ
返事はついたのですか 遠い日の異国へ
父よ あなたに似合ったでしょう 春の大連
文学的な歌詞で日本語がとても美しく、今も心を惹かれます。
ユーミンには珍しく、恋愛ではなく父母のことを歌ったものになっています。
もちろん、本当の家族の話しではないですけど。
大連にいるお父さんが、母にあてた手紙。
アカシアの香りが少し漂う便箋から、そこはかとなく愛情が感じられます。
ノスタルジックな想いに浸ることができる名曲。
大連
歌詞にでてくる大連は遼東半島の南端に位置し、海に三方を囲まれた港湾都市です。
中国古代 → ロシア統治 → 日本統治 → 中華人民共和国という複雑な歴史を持つ街です。
日露戦争後、日本が租借地として終戦まで統治していました。
満州鉄道の本社もあった場所で、現在でも日本が建てた建築が多くのこっています。
下はイメージイラストです。

日露戦争後、第二次世界大戦終戦までは日本人がたくさん住んでいました。
大連港は日本人が最初に踏む満州の土地でした。
アカシアの街としてしられ、「アカシアの大連」という清岡卓行氏の小説も有名です。
ユーミンの曲とは直接的な関係はないようですけど。
アカシアは種類が多く、ミモザもアカシアなんですね。
今回調べるまで知りませんでした。
大連慕情のアカシアは白い「ニセアカシア」だろうと言われています。
こんな花です。

少しわかりにくいのでもっとアップで。

間違っていたらゴメンナサイ。
ユーミンは2001年に「acacia」というアルバムを出し、その中に「acacia」という曲も収録しています。
ユーミンにとっても思い入れのある花なのですね。
陸風って?
この歌詞の中で2番の「陸風がふくころ 港は暮れなずむの」というところも好きなのですが陸風がどうして吹くかご存知ですか?
学研さんが子供にもわかるように説明しているサイトがあるので知りたい方は見に行ってみてください。

学研さんとはなにもつながりはないのですけど。
最後にB面のためらいはサビにうつる前のメロディーがユーミンのものとは少し違います。
「大連慕情」、「ためらい」ともにもしかしたらYOUTUBE等で聞けるかもしれません。
興味があったら検索してみてください。
それではまた。





