松任谷正隆ソロアルバム「夜の旅人」
先日、松任谷正隆氏のソロアルバム「夜の旅人」を紹介しました。

ユーミンもジャケットの絵を描き、全曲の作詞をするなど全面的に協力しています。
シティポップの隠れ名盤としても名高い「夜の旅人」。

全曲紹介
全9曲のなかで「荒涼」をご紹介しましたが、今回は他の曲もご紹介しようと思います。
曲目はこちら。

『沈黙の時間』
A面の1曲目。
喧噪のような効果音から入り、静かなイントロが始まります。
正隆氏の歌声と共にアップテンポに。
♪仲間たちがまだ誰も来ないあいだ
♪僕はひとりスタジオの隅にすわる
という歌詞で始まるこの曲は誰よりも早くスタジオに来る正隆氏のイメージをユーミンが捉えたものだと思います。
派手さは無くても正隆氏の優しいボーカルとメロディが、心地よい1曲です。
『荒涼』
ここでご紹介した曲です。

やっぱりこの曲は好き!
『煙草を消して』
♪やさしい人と 呼ばれてみたって
♪それは ほめられたことじゃないよ
「やさしい人」ってやっぱり正隆氏?
ゆきずりの恋を描いているし、そういうわけではないでしょうけど、近くにいるユーミンが感じた正隆氏の一面かもしれません。
軽快で心地いいシティポップスです。
『霜の降りた朝』
A面最後の曲。
♪きみと話した最後の電話
♪目を閉じて切った
♪いつのまにか闇は薄れて
♪月をぼかしてた
ユーミンが得意な情景描写で綴る失恋の歌詞。
正隆氏の優しい歌声が沁みる美しいバラードです。
正隆氏本人が「このアルバムのイメージはこの曲から生まれた」と語っているそうです。
ユーミンが描いたジャケットのイラストや全体のアートワークの着想もここから来ているかも。
『もう二度と』
♪夏の日の影 綾を織りなす
♪金色に暮れる海よ
♪この時刻には きみと数えた
♪ひきあげる白い帆影 鳥のよう
B面の1曲目。
僕はけだるい夏の景色を感じさせる曲が好きです。
ユーミンで言えば「夕涼み」とか。
せつない気持ちを美しい情景とともに歌い上げるバラード。
「荒涼」と並んで「夜の旅人」の中で特にお気に入りの曲です。
『気づいたときは遅いもの』
久しぶりに聞いて、イントロであれっ?て思ってしまいました。
ピアノで時始まりますが雰囲気が「ダンデライオン」みたい。
というか「ダンデライオン」の方が後ですけど。
正隆氏の引き出しの1つに有るのでしょうね。
♪中途半端な雨はいやだ
♪どしゃぶりがいいね
で始まるこの曲。
♪ああ きみは手を汚さず
♪いつもお姫様
♪そう 今はかわいくても
♪若さはうつろうよ
ユーミンのシニカルな詞と正隆氏のライトなメロディ、優しい歌声が見事にマッチした軽快なポップスです。
『乗り遅れ男』
♪話題の映画に行くのは
♪ひどく混みそうでよしたが
♪でもやっぱり世の中においていかれるようで
♪しばらくして でかけてゆく
ひねた男を演じる正隆氏。
これもユーミンが感じた正隆氏の一面かも。
ディキシーランドジャズ を思わせるスウィング感あふれるアレンジで、レトロ感のあるファンキーで、ある意味楽しい1曲です。
『Hong Kong Night Sight』
ユーミンファンにはおなじみ、「水の中のASIAへ」でユーミンも歌っています。
ユーミンが自分でかいていない曲を歌うのは大変珍しいですね。
「水の中のASIAへ」が企画アルバム的な面があるため実現したのかも。

「Hong Kong Night Sight」に出てくるこの頃の香港は活気にあふれていました。
イギリスの統治下でアジアの金融の中心地として栄え、飛行機がビルの間を飛んで下りていく啓徳空港が有名でした。
♪翼の横 急ぐ夕陽とランデブー
♪雲も海も紅に染めあげ
♪夕陽はまだ BOMBAYへと向う(西を目指して)
僕も80年代に香港に行きましたが、本当にビルの間を飛んで行くのですよね。
懐かしい!
ところでこの曲は細野晴臣さんの影響が強く出ているようです。
細野宅で聴いたアメリカのバンド「Full Moon」のアルバム『FULL MOON』(1972年)収録曲「Need Your Love」を意識して作ったとも言われています。
曲の内容については皆さんもよくご存じですよね。

※写真はイメージです。
『夜の旅人』
アルバムのタイトルチューン。
♪古いレコード 針を落としたら
♪無口になって 旅に出る
♪搭乗券は 淋しい心
♪記憶の河を 翔び立つ
アルバムの最後を飾る曲。
内面を見つめる歌詞を抒情的なメロディーに乗せて聴かせてくれる正隆氏の歌声。
しっとりと静かに余韻の残る極上のバラードです。
まとめ
いかがでしょうか?
全9曲。
聞いているとあっという間に時間が過ぎてしまいます。
物足りなくてまた聞き返す。
それを繰り返してしまうような正隆氏の優しい歌声に浸れる1枚です。
配信等で聞けますので是非きいてみてください。
それではまた・・・。






