ねらわれた学園の主題歌「守ってあげたい」
1981年に公開された角川映画「ねらわれた学園」。
以前「守ってあげたい」のご紹介で少し触れました。

薬師丸ひろ子主演「ねらわれた学園」
当時人気上昇中の薬師丸ひろ子さんを主演にした角川映画です。
角川春樹氏からの直接の依頼でユーミンが主題歌をかいたとといことはお伝えしました。
原作は眉村卓氏が1973年に発表したSFジュブナイル小説。
監督は実験的映像で強烈な個性を放つ大林宣彦氏です。
角川映画、薬師丸ひろ子さん、大林宣彦監督、ユーミンの相乗効果で盛り上がり、12.5億円のヒット作となりました。

物語は、超能力に目覚めた女子高生・三田村由香(薬師丸ひろ子)が、転校生・高見沢みちる(長谷川真砂美)と、その背後にいる謎の存在「星の魔王子」(峰岸徹)による学園支配の陰謀に立ち向かうという内容です。
みちるは超能力で生徒会長に就任し、学園を支配します。
その背後には「英光塾」という洗脳組織がありました。
由香は自らの力と向き合い、学園を守ろうとする青春ドラマとSFスリラーが混ざった独特の映画です。
それを大林宣彦監督が実験的な映像で表現しています。
由香が超能力の気配を感じる瞬間に、背景だけがモノクロ化、人物はカラーのままで周囲の世界が変質していく感覚を演出しました。
多重露光やスローモーション、逆回しなどを効果的に使い、特撮ではなく映像処理で時間や空間のねじれなどSF的な世界観を表現していました。
新宿という都会を舞台に、薬師丸ひろ子さんの魅力と存分に発揮した作品です。
原作との違い
ただ、この映画は原作からは大きく改変されています。
舞台が中学校から高校へ変更され、ヒロイン名も三田村由香に変更されています。
またもともと主役は関耕児という男子生徒で由香に相当する女子生徒は同級生の耕児に協力する人物でした。
映画は薬師丸ひろ子さんが主演ということもあり、女子を主役とし、派手さがありながら、詩情が共存する大林宣彦監督らしい独特の映像作品となっています。
少年ドラマシリーズ「未来からの挑戦」
実は1977年に放映されたNHK少年ドラマシリーズ「未来からの挑戦」のほうが原作に近いと言われています。
この作品は眉村卓氏の「地獄の才能」もあわせて原作としており、それもあってタイトルが変わっていると思われます。
NHKの少年ドラマシリーズは1972年1月の「タイム・トラベラー」から始まった夕方の小中学生向けのドラマシリーズです。
僕も「タイム・トラベラー」を見てすっかりはまっていしまい、ずっと見続けていました。
もちろん「未来からの挑戦」も見ていました。
ただ詳細については覚えていない部分も多く、今回調べてみました。
「未来からの挑戦」は原作通り、舞台は中学校で、超能力は控えめで心描写が中心です。
低予算ながら、学園支配がじわじわ進む不気味さがあり、「英光塾」による洗脳の恐怖が生々しく表現されています。
SFというより学園サスペンスに近く、緊張感のあるストーリーに引き込まれた感覚だけははっきり覚えています。
1977年1月10日に始まり、2月11日まで全20回が放映されました。

少年ドラマシリーズは傑作が数多くありましたが、当時ビデオテープは大変高価で使い回され映像を失った作品がほとんどです。
近年、個人で保存していた映像などを集め、一部の作品が見られるようになっています。
「未来からの挑戦」も一部がNHKのホームページで見ることができます。
埼玉県川口市にあるNHKアーカイブスの「番組公開ライブラリー」ではもっと(全編?)見られるみたいです。
僕は言ったことがないので全編かどうかは確証が持てません。
行ってみたい方は問い合わせをしてからのほうがいいかと思います。
「未来からの挑戦」には佐藤美佐子名義で紺野美沙子さんが西沢杏子役で出ています。
NHKにその記事も出ています。
NHK少年ドラマシリーズについては語りたい作品がたくさんあるのでまた別の機会にご紹介したいと思います。
それではまた。





