「さよならジュピター」主題歌。アルバムと同じタイトルなのに未収録。令和 に再認識された ユーミン の隠れた名曲「VOYAGER~日付のない墓標」「シン・エヴァンゲリオン劇場版」挿入歌。

ユーミン

ユーミン、20枚目のシングル

1984年2月1日、ユーミンが20枚目のシングルとなる「VOYAGER~日付のない墓標」をリリースしました。

VOYAGER~日付のない墓標

映画の主題歌

この曲は1984年3月17日に公開された日本のSF映画「さよならジュピター」の主題歌として作られました。
映画は日本SF界の大御所小松左京さんの原作・脚本によるものです。
総監督もしていますね。

さよならジュピター

小松左京さんは1973年の小説・映画「日本沈没」でたいへん話題となりました。
それから10年+αで挑んだ大作です。
迫りくるブラックホールから地球を守るため、木星を爆破して軌道を変える壮大な計画を描いたものです。

壮大なバラード

ユーミンはこのスケールの大きい物語に寄り添い、時間・記憶・別れ・誇りをテーマにした壮大なバラードに仕上げました。
キャッチコピーは 「ボイジャーはソルジャーの鎮魂歌。」
タイトルの「VOAGER」は旅人を意味し、NASAの探査機ボイジャー計画にも由来しています。
歌詞にはSF的な要素はほとんどなく、2番で少しだけ触れています。

冷たい夢に乗り込んで
宇宙(おおぞら)に消えるヴォイジャー

映画と直接関係のあるものではありません。
実は映画の評価は散々で、興行成績は制作費も取り戻せない失敗作と言われています。
僕も話題になったものの見に行きませんでした。
(日本沈没は公開時に見に行きました。)
しかし、主題歌のほうは高く評価され、オリコン週間9位、累計15.8万枚を売り上げました。
また、TBS系『第4回日本作曲大賞』にて大衆賞を受賞しています。
個人的にはサビの部分よりも1番のはじめのほうが好きです。

傷ついた友達さえ
置き去りにできるソルジャー
あなたの苦しさを私だけに
つたえていってほしい
忘れない 自分のためだけに
生きられなかった淋しいひと

この部分、歌詞もメロディーも大好きです。

アルバムには入らず

実はタイトルに「VOYAGER」と付いているにも拘わらず、アルバム「VOYAGER」には収められていません。
歌詞の内容にしてもアルバムのコンセプトにも合っているのですが、なぜでしょう。
アルバムは1983年12月1日に発売されていますが、映画の公開が遅れてしまったため、収録から外れてしまったんですね。
のちに、『Neue Musik』、『ユーミン万歳!』といったベストアルバムには収められました。

B面の曲

でもアルバムに収められていた「青い船で」が映画の挿入歌として使われ、シングルのB面となっています。
この曲もしっとりとしていて、かつ重みのある名曲ですよね。
こちらの方がむしろ好きかも。

ジャケットについて

話しが少しずれますが、僕はこのシングルのジャケットがあまり好きではありません。
なんというか配色が重いし、ユーミンのイラストがうまい・下手ではなく、ユーミンらしさが出ていないように思えます。
イラストを描いた方は、後に悪名を轟かせた集団に属していたようです。
それはこのジャケットとは関係ない話ですけど。

令和で再び注目!

さて、「VOYAGER~日付のない墓標」は令和になって再び注目されました。
2021年『シン・エヴァンゲリオン劇場版』で林原めぐみさんがカバーして劇中挿入歌として使用されました。
クライマックスの感動シーンで流れたようで、庵野秀明監督は2013年頃、ユーミン本人に使用を直談判したというエピソードもあるみたいです。
林原めぐみさんの「VOYAGER~日付のない墓標」は「Shiro SAGISU Music from “SHIN EVANGELION”」という「シン・エヴァンゲリオン劇場版」の劇中使用曲を収録したアルバムで聞くことができます。

Shiro SAGISU Music from “SHIN EVANGELION”

「エヴァンゲリオン」は僕も大好きだったのですがこの4部作のうち1作目だけを見て、あとはそのままになっていました。
作品と作品の間隔が長すぎて、全部そろったら通して観ようと思っていたのですが、いつの間にかもういいやという気分になっていました。
なのでこの曲が使われていることも知らなかったのです。
いままでベストアルバム以外には収められていなかった隠れた名曲でしたが、令和になって再び脚光あを浴びたことはユーミンファンとしても本当にうれしい事です。
それではまた。

VOYAGER
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